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2012年 震災復興と日本経済再建
 


2011年(平成23年)3月11日午後2時46分、東日本大震災が発生した。私は8階の事務所にいたが、ビルが崩れるかと思うほどの大きな揺れだった。  津波で約2万人死亡の大惨事を映像で嫌と言うほど見せられ、世界中から義援金が何千億円も集まり、被災地へ協力ボランティアの意欲も日本中で巻き起こった。しかしこのエネルギーを国家的プロジェクトとして結集し実行するリーダーがいないところが現在の日本の悲劇である。  日本経済は平成3年のバブル崩壊から低迷を続け、失業率は4.5%、失業者350万人とされているが実際はもっと多いと思われる。若者の人手は全体ではあり余っているのに、被災地では人手が足りず復興が進まない。  国民は無償でも助けに行きたいと思っているのに、それを組織として結集する知恵あるリーダーがいない。官僚任せの税金投入型公共工事の復興計画しか考えが及ばないから、被災地では人手不足で人件費高騰、公募価格では入札者なしという復興の足を引っ張る現象が続いている。  人類は、無償奉仕と思いやりで災害復興や経済復興を行うことができるという見本を世界に示すチャンスだというのに、おそまつなリーダーで何もできない。なんということだ。  復興支援も一種のお祭りであり、旗振り役の陽気なリーダーと段取りをする世話役がいなければ、自発的ボランティアだけでは大したことはできない。 復興は日本経済再建の起爆剤ともなりうるのに。

以下は、私の夢物語である。

@ R市で津波被害にあった土地と高台の土地20万坪を無償提供して頂く。

A 高台近くに今回の津波の最大高さより少し上を1階地盤とし、元住んでいた人が全員入居できる最先端省エネの6階建のビル(無機質なコンクリ箱形ではなく、個性的な木造建築のような外観で本体は1000年コンクリ工法のビル)を建てる。例えば、1戸120uで間口10m、奥行12mとすると10戸で間口100mのビルでワンフロアーに40〜60人入居可能、6階で360人、これを40棟建て、ぬれずに歩いて行ける内部通路でつなげる。ざっと1万2000人が入居できる町ができる。延建坪が約10万坪なので坪50万円とするとざっと500億円かかる。その外に道路や上下水道、電気、ガスのインフラも必要。

B これを若者のボランティアを中心とした復興支援隊数万人を組織し、日本中の企業に資材や技術者や職人のボランティア提供を呼びかけ、これらをコーディネイトする「町造り本部」に結集し、リーダーがお祭り騒ぎをしながら半年間で町を完成させる。

C このような献身的協力により、本来、1戸40坪で2000万円程度かかる住居が1戸1000万円で提供できる。その代金を支払えない家庭には、1000万円を30年で返済するのと同様の賃料(3万6000円程度)で賃貸する。

D ビルとビルは1階と4階でつながり、各戸玄関前の通路は公共歩道を兼ね、車椅子や自転車、小型電気自動車でどこへでも行ける。ゴミは各家庭から真空パイプで自動収集され、肥料とエネルギーとなって再生される。郵便や荷物も自動配送される。

E 太陽光、木材チップ、コジェネ発電で電力とお湯が格安で供給され、電灯はすべてLEDで省エネ。最先端のエコタウンなのに家賃は日本最安。 近所間の助け合いもしやすい工夫をし、老人介護費は最安。必要なものすべてがまかなえる商店街を便利な位置に配置。

F 大病院も開業医も安い家賃でまとまって入居し、病人を抱えた家庭は病院の近くの住居に優先的に住めるようにする。ビル内通路で車椅子やベッドのまま病院に行ったり往診を受けられるようにすれば我が家にいながら入院と同様なサービスが受けられ、入院医療費が大幅に減少する。老人ホームやデイケアもビル内の病院近くに置き、若者と老人が共生し町のみんなが助け合って自宅がそのままホームに近い機能をするようにする。これにより介護費用を大幅に軽減する。

G 病院やホームで働く人手も安く提供、病院経営も日本一やりやすい。お祭り広場もあり、津波の高さまでのかつての町は風光明媚な緑地と最先端農地に。市役所はゴミ収集や介護や医療補助や雪よけ等の業務がほとんどなくなりスリムに。地方税は日本一の安さに。住み安さ日本一、おいしい魚の飲食店も安い。夫婦で年金月10万円で十分暮らせる。住みたい希望者も殺到し、見学を兼ねた観光客も殺到し、嬉しい悲鳴となった。

H この経験と企業連携を恒常的な体制とし、日本中の必要な地域に、最先端のエコタウンをどんどんつくっていく。 いつの間にか、内需で景気は回復し、最先端でエコな町がどんどん増え、財政赤字は減り、減税までできるようになった。

 

   
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